
一般的に炭素排出量は、飛行機の場合109g-CO2/人・km、新幹線(電車)の場合19g-CO2/人・kmとなり、飛行機の排出量は電車の6倍と言われています。これを全面的に支持するか否かはお任せしますが、注意いただきたいのは、インフラありきで算出された炭素排出量であり、実際には以下の検討が必要になります。(ちなみに自動車(ガソリン)は約130g-CO2/人・kmです)
飛行機は、出発地と目的地に広大な滑走路が必要であり、空港を造るならばそのインフラ建設による炭素排出量と接続の交通手段の評価が必要になります。
新幹線は、出発地と目的地の駅舎が必要となり、駅舎を造るならばそのインフラ建設による炭素排出量と、経路に影響する路線計画上にある土地買収と土木工事、橋梁の建設工事、トンネルの掘削工事などによる炭素排出量、及び線路の製作、敷設に係わる炭素排出量の評価等のインフラ建設全般と維持に関する評価が必要となるわけです。
これによると新規計画の際は、必ずしも飛行機よりも新幹線の方が環境に良い、とは言えなくなります。例えば、リニアモーターカーは、運航による炭素排出量は少なくとも、このインフラ建設には莫大な炭素を排出していると言えます。
もう一つ重要な評価要素があります。それは飛行機、新幹線インフラ等のライフサイクルを考慮した炭素排出量の評価です。インドに新規建設する条件で名古屋大学での評価論文がありますので参考にされては如何でしょうか。機会ありましたら、条件だらけにはなりますが、比較対照してみたいと思います。
◇◇◇<東京駅>

◇◇◇<羽田空港>

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