
ガソリン車は、ガソリンを燃焼させて動力系に力を伝達し走行させます。この時のガソリン燃焼によるCO2排出量は、普通車では2.32t-CO2/kℓで計算します。(排出量算定ではScope1区分)
EV車は、充電した電気を使用して動力系に力を伝達し走行させます。この時、発電するに要したCO2排出量を換算することになります(排出量算定ではScope2区分)が、その発電方法によって排出量は異なってきます。例えば東京電力管轄の場所で普通充電する場合は、0.408kg-CO2/kWh(2023年度)となりますが、これをGreen電力とした場合、計算によるCO2排出量は0(ゼロ)kg-CO2/kWhとなります。充電する地域は何処で、何を使用した発電なのかによって排出量は異なったものになるので、発電会社から発表されるCO2排出係数を使用して算定します。
現在、電気を使用した方がガソリン価格より圧倒的に安価となっており、この両機能をコンバインドして走行させるハイブリッド車は益々増加しています。その車両特性となるエコドライブの方法によっても燃費に大きな相違が生じるため、より排出量算定には複雑な要素が絡みます。簡略に計算する方法で宜しいかと思います。
現在、インフラとなる充電スタンドがまだまだ不足しており、EV車に不安を持つユーザーも少なくなく、特に遠距離ドライブの際は、どちらの方法でも走行できるPHEV車が、運転者のストレス軽減になります。また、EVの高い動力性能を得られること、災害時の電源確保が容易にできることは大きなメリットとなります。
<国産車PHEV>トヨタプリウスPHV/トヨタハリアーZ/トヨタRAV4Z/ミツビシアウトランダーPHEV/ミツビシエクリプスクロスPHEV/マツダCX-60PHEV/レクサスNX450hプラスなど搭載車増加中
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◇◇◇ ハイブリッド車の種類について ◇◇◇
・ストロングハイブリッド:モータ走行が可能。一般的にマイルドハイブリッドよりも高機能。
① シリーズハイブリッド:エンジンは発電専用でありモーター駆動。バッテリー搭載。外部給電機能は一般的に無い。
② パラレルハイブリッド:駆動はエンジン。モーター駆動はサポート走行がメインだがEV走行も可。バッテリー搭載。外部給電機能は一般的に無い。
③ スプリット(シリーズ・パラレル)ハイブリッド:低負荷時は充電したバッテリーからのモーター駆動。高負荷時はガソリンでのエンジン駆動も付加される。
・マイルドハイブリッド:モーターはエンジンのサポートであり、モーター走行はできない。減速時のエネルギーを電力に変換してバッテリーに蓄電し、あくまでその電力は駆動のサポート(発進・加速のアシスト)に回る。
・プラグインハイブリッド(PHEV):ガソリンでの駆動可能。ガソリンで発電した電気をバッテリーに充電もできるし、駆動にも利用できる。走行は選択及び固有な機能制御が可能。外部給電機能もある。