
SBT(Sciense Based Targets)とは、企業が科学的根拠に基づいて設定する温室効果ガス排出削減目標です。パリ協定が目指す地球の気温上昇を1.5℃以内に抑える目標と整合した目標で、気候変動対策として企業が取り組むものです。
SBTは、CDP、国連グローバルコンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)の4機関が共同で運営する国際的なイニシアティブです。
SBTに取り組むメリットとしては次の通りです。
(1)企業が①投資家、②顧客、③サプライヤー、④社員などのステークホルダーに対し、持続可能な企業とアピールすることで、評価向上やリスクの低減、機会の獲得といったメリットにつなげられる。
(2)SBTは、気候科学に基づく「共通基準」で評価・認定された目標であるため、パリ協定に整合していることが分かり易い。
日本では、2年以内に通常版SBTを取得すると宣言している企業125社、既に取得している企業は87社となっています。また、中小企業版SBTも用意されており、2024年8月現在で962社となっています。比較表がありますので掲載します。
中小企業版SBTと通常版SBTの比較

上記を実施しようとした時にやらなければならないことは、まず自社のカーボン排出量を求めることです。少々面倒ではありますが、未決定事項が多く、ここが肝となります。
対象となるサプライチェーン排出量

SBTの基本要件(環境省の資料から運用しています)



このほか認定にあたっての基準、要件が更新されています。認定を検討している会社様は、最新の基準で臨んでください。ここでも引き続き情報発信してまいります。